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所在地 :大阪府高槻市

構造種別:木造2階建て
主要用途:住宅
延床面積:137.30㎡
竣工  :2006年11月

計画敷地の南北両方の敷地には、以前からの平屋建てが建ち、建物自体も老朽化が進んでおりいつ建て替わるか分からない状況。加えて、同時に分譲された東側の敷地もどのような建物が建つか不明。そこで当計画においては、コートハウス形式を採用する事にし、不確定な周辺環境に依存することなく、独自で快適な住空間を構成する事が出来ます。
 
ファサードは、白壁のキューブに木格子の扉を付けたシンプルなフォルムとし、パブリックスペースから見える所は大きな開口部を設けず、外部に対し閉じた構成としています。しかし、完全に外部と断絶するのではなく、格子のスリットを通して内外がリンクすることで、外部と一定の繋がりを保ち断続するよう計画しています。
 玄関は道路から直接アクセスするのでは無く、建物とはトーンを変えた焼杉板と御影石で構成した半屋外のアプローチを通り、一旦コアとなる中庭を経由するサイトプランとしています。アプローチを半屋外とし、更にトーンを変える事で、動線に陰影をつけて、中庭の明るさと空間の広がりを強調。各居室は中庭へ向けて開いたプランとし、中庭を介して互いの存在を感じることが出来るように、中庭側に床から天井までの大きな開口部を設け、求心力をもたせています。
 また、中庭を外部空間として独立させるのでは無く、内部との一体的な利用が出来るように、リビングを全開口サッシとし連続性をもたせています。加えて、室内の壁・天井を外壁と同様の吹付仕上とすることで、内と外といった境界線を曖昧にしています。

 内外ともに白を基調とした事と、中庭側の大きな開口により、中庭及び各居室は、拡散光が溢れる明るく開放的な空間となっています。