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所在地 :大阪府泉佐野市

構造種別:木造1階建て
主要用途:工場
延床面積:210.57㎡
竣工  :2020年3月

 建築未来研究所との共同設計で、泉佐野市の南海電鉄高架下に地ビール工場を建てるプロジェクトです。

南海電鉄の高架下という特殊な敷地条件に加えて、予算や工期がかなりタイトという難易度の高いプロジェクトでした。
建築基準法とは別に南海電鉄独自の耐火要求もあり、鉄骨造で行うのがオーソドックスな構造だと思います。
ただ、工期の問題があった為、計画当時は納期不明だったハイテンションボルトを使う鉄骨造ではリスクが大きすぎました。そこで、大断面集成材と耐火被覆により、在来工法に比べてロングスパン対応が可能な耐火木質ラーメン構造を採用しました。
コストの問題で完全な木質ラーメンとまではいきませんでしたが、露出する柱を極力減らして計画しています。
ベースは木造の為、鉄骨に比べるとかなり軽量となります。
上物は鉄骨と比較してもさほどコストメリットは無さそうでしたが、基礎や地盤改良の簡素化によるコストメリットや、一般木造住宅の工事業者でも施工が可能といったようなメリットがあります。

大きな窓を随所に設けており、熟成タンクや瓶詰め機といった工場内部の様子が外から見れるようになっています。
また、工場の一角にはテイクアウトコーナーを設けており、その場で出来立ての生ビールが頂けるようになっています。