計画地は京都市南西部の住宅地。
外壁は黒を基調としながら、玄関部分のみアクセントとして白にしています。
景観規制により色の制限がかかる地域ですが、出来るだけコントラストを出せるように既製範囲の中で許容値限界で選定しています。また、質感はどちらも石肌で統一していますが、割り幅を変えることで単調にならずに変化を与えています。

多くのご家族や友人が一堂に会せるようＬＤＫは約２２畳と少し広めに。ＬＤＫの一角をスタディスペースやハンモックスペースとし、常時家族が集う場所として計画しました。このスタディスペースとハンモックスペースは４０㎝の小上がりとしてダイニングのベンチを兼ねており、この小上がりを利用して家具を配置することで、最長６ｍ程のパーティースペースとして利用が出来ます。

天井にも変化を与えており、リビングやスタディスペースは２階がない平屋部分となる為、屋根に合わせて勾配天井。ハンモックスペースはハンモックをぶら下げる為、梁現しとした吹抜け空間。これらの採用により、広がりのある開放的な空間とするとともに、床だけでなく天井レベルにも変化を与えて、リズミカルな動きのある空間と構成としています。

キッチンを起点として、洗面・ランドリー・浴室・トイレを集約させて効率的な家事動線とし、煩雑になりがちなランドリーと洗面を分けることで、不意な来客時にも手洗いを利用しやすくしています。

ファミリークローゼットをＬＤＫ奥に設け、乾燥後の衣類の移動を簡略化すると共にお出かけ前や帰宅時の着替えがスムーズに行えるように意図しています。

吹抜けに面した２階部分は、腰壁により緩やかに空間を仕切っており、趣味や在宅ワークなどの少し集中したい場合等にも使えるスペースに。
寝室・予備室は最小限のスペースとして計画することで、豊かな共用空間を確保しながらコストダウンを図りました。